起業したい人はチェック!「市場規模」の考え方でハマる落とし穴

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 起業したい人はチェック!「市場規模」の考え方でハマる落とし穴

スタートアップ関連のイベントなどで、起業家の事業プレゼンを聞く機会が多いのですが、その際にいつも気になるのが「市場規模」に関する考え方です。

例えば不動産は32.7兆円という超巨大市場。旅行は6.3兆円あり、ブライダル関連は2.6兆円、等々。

市場規模が大きいということは、既にそれだけのニーズが存在するという事ですから、ビジネスをスケールさせる上では非常に重要な指標であることは間違いありません。

それに「市場規模の大きな業界を狙うべし」と、起業関連本などには必ずと言っていいほど書いてあります。

ただ、The stautupのこちらの記事を読んで改めて感じましたが、市場規模が大きいという理由だけで参入する領域を選ぶのでは無く、さらに一歩踏み込んで検討することが、特に資本力の無いスタートアップには必要だと思います。

ビジネスアイディアを検討するにあたり、どのように市場規模を捉えるべきか。
あくまで私見ですが以下に記載しましたので、参考にしてもらえればと思います。

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市場規模を具体的に掘り下げて算定する


「女性向けアパレル市場は5兆6千億円あります。スマホでEC展開することで、その1%を取れれば560億円の売上が見込め・・」

といった内容のプレゼンを聞くと、市場規模を正しく捉えられていないなあと思う訳です。

・そのうちEC化率が何%なのか(まだ全体の3%程度と言われています。)
・そのうちスマホ経由のEC市場が現在どの程度で、今後どう伸長する見込みなのか
・具体的なターゲットはどんなジャンル(赤文字系とか)なのか 等々

これらの検討を行うと、実は対象分野における既存の市場規模は50億円程度しか無かった(例えばの話です)という状況になりかねません。現状の市場規模を把握した上で、対象分野における成長性を見込んで事業を行うのと、そうでないのとでは大きな違いです。

大企業であれば、多少見通しが甘かったとしても、その資本力と人的リソースを投入して一気に攻勢をかけることができるでしょう。ただし、人もお金も無いスタートアップが、本当に狙うべき市場とその規模感を見極められていなければ、それは非常に大きなリスクとなります。
私の前職でも、参入する領域における市場規模の大きさは、事業企画段階において常に求められてきました。ですが、それは前述の資本力やリソースがある前提での話です。

尚、目指すべき本当の市場を算定するにあたっては、ネットで調べても情報が出ていないケースが大半だと思います。

「プライベートも仕事も頑張る20代キャリアウーマンを対象にしたスマホによるCtoCコマース」

の市場規模は誰も正確には分からないのです。
そして、それこそが起業家の仮説構築能力を問われる部分だったりします。

とりあえず市場規模マップで調べてみて、規模の大きな業界に参入すればチャンスだ、というような短絡的な発想では、気づいた時には競合だらけで手も足も出ない(市場が大きいという事はそこに参入するプレイヤーの数も必然的に多く、かつ既に強力な事業者が存在しているはず)という落とし穴にハマってしまうかもしれません。競合との差別化や市場の変化を先回りする戦略を練った上で、参入に値する市場かどうか見極めるべきだと思います。

縮小している市場は本当にダメなの?


市場規模について考える際に、合わせてチェックしたいのが市場の成長及び衰退に関して。
現在の規模感だけでは無く、前後の状況も踏まえて考える必要があります。

今後の成長が期待できる市場なのかどうか、という点は確実に押さえておきたいポイントですね。
現時点での規模がそこまで大きく無かったとしても、高い成長率を見込める市場は有望だと言えます。

一方で、衰退している市場についてはどう考えるべきか。

例えば、

「あの産業は数年前からシュリンクしているから参入すべきでは無い」

事業プランの相談を創業メンバーや投資家などにした際、そんな事を言われた方もいるかもしれません。

でも果たして本当にそうでしょうか。

市場自体は縮小しているが、ネット領域の割合は大きく増加している
という領域こそ、参入するチャンスと捉えることもできるかと思います。

事例を挙げて紹介します。

例えば印刷市場。1991年には約9兆円あった市場が、20年後の2011年には6兆円を下回るところまで縮小しており、その下降トレンドは今後も続くと見られています。

 起業したい人はチェック!「市場規模」の考え方でハマる落とし穴
印刷市場規模予測:全日本印刷工業組合連合会

ただ、シュリンクしている市場とは言え現在でも5兆円のマーケット。

一方で、ネットを介して印刷を依頼する「印刷通販市場」は急速に成長中。現在で500億円程度、しかも年率40パーセントの成長率だと言われています。

この市場に参入したスタートアップの事例としては、ヤフー等から投資を受けているラクスルが非常に成長しているようです。
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他にも、私が前職で新規事として携わった家具・インテリア市場はここ20年で市場が半減しているような状況ですが、現在でも2兆円規模のマーケットだと言われており、また同様に家具のネット通販市場が急速に拡大しています。

このように、

・市場自体は縮小していても依然規模が大きい分野
・かつネット化によるイノベーションを起こしやすい(と予想される)分野
・または既にネット化が始まっているが、既存市場への浸食スピードが早く、かつライバルが少ない(弱い)分野

などについては、スタートアップにとって参入のチャンスと言えるのでは無いでしょうか。


成長市場には放っておいても数多くの事業者が我先に、と参入してきます。

上記のような市場を見つけ、その市場に対してネット化や技術革新によるイノベーションを起こすことを狙えば、新たなマーケットのリーダーになれるかもしれません。


と言うより私自身がそういった市場を探してます。。興味のある方、一緒に探しませんか?(笑)

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1 comment

  1. Pingback: 「月刊 事業構想」2月号で「新規事業請負人」としてインタビューを受けました! | CyberTimes [シバタイムス]

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