実際のところ楽天とアマゾンはどっちが勝っているのか?流通総額を試算してみた

Pocket

アマゾンの国内における売上高が初めて公表され、「楽天を大きく上回る規模
というニュースが様々なメディアで取り上げられました。

アマゾン、ネット通販で売上高国内トップと判明(Business Journal)

一見すると、「おお!遂にアマゾンが楽天を逆転したか」と思ってしまいがち。
でも両社はビジネスモデルが違うため売上ベースで単純に「規模」の比較はできないぞ、と。

そこで、実際のところはどうなのか推測してみました。



スポンサーリンク




楽天とアマゾンのビジネスモデル

楽天とアマゾンを比較した以前の記事でも述べた通り、両社は同じ総合EC事業者ですが
そのビジネスモデルが違います。

楽天はいわゆる「場貸し」型であるため、出店している店舗の販売額に応じた手数料(数%)が売上のメインとなります(その他、広告や月額の出店料)。

対してアマゾンは自社で仕入れをして販売する直販型がメインですので、販売した分が売上高になります。(一部、楽天と同様のモール型も展開)

確かに売上ベースでアマゾンが楽天を上回ったというのは事実ですが、EC事業者としての規模を比較するのであれば流通総額を見るのが正しいはずです。

流通総額の比較

こちらの記事によると、流通総額ベースでもアマゾンが楽天に匹敵する可能性があるかも?との事。

楽天市場の12年12月期の流通総額は1兆3000億円程度。アマゾンの流通総額は非公開だが、通販モール事業「マーケットプレイス」なども合算すると、流通総額で楽天に匹敵する可能性もある。

先日発表された楽天の決算資料では、楽天がアマゾンを大きく引き離す様子が見てとれますが、

 実際のところ楽天とアマゾンはどっちが勝っているのか?流通総額を試算してみた

よく見てみると、楽天は流通総額ベースでの数値。対してアマゾンのそれは日本売上高となっていますね。この資料でも流通総額での比較は出来ていないようです。

アマゾンの流通総額を算出するには直販以外の売上、つまり「マーケットプレイス」分の割合から推測する必要がありそうです。それが全体の売上高に占める割合はどの程度なのか調べてみたところ、

先日「wired」で掲載された記事を発見しましたので引用します。

直近の四半期にアマゾン経由で販売された商品のうち、外部の出品者が販売しているものが39%を占めたと語った。この比率は前年同期には36%だった。つまり、10〜12月の3か月間にアマゾンで買い物した顧客の3分の1以上は、同社のシステムを利用する他の会社から商品を購入していたということになる。

何と販売商品の4割がマーケットプレイス経由とのこと。これには正直ビックリしました。

ただ、上記の引用を見ると「販売商品数の約4割がマーケットプレイス」であり、決して「売上高に占めるマーケットプレイスの割合が約4割」とは言ってないので、試算としてそのまま用いるのは適切では無さそうです。中古本が1円で大量に売られたりしていますしね。

他に参考となるデータが無いかと思い海外の記事を探してみたところ、
米アマゾンのマーケットプレイスは11年の全体売上高(480億ドル)のうち9〜12%を占める(アナリスト推計)」とありました(参照した記事)ので、これを参考にしてみようと思います。

アマゾン流通総額の試算

上記より、日本国内のマーケットプレイスにおける売上が全体の9%とした場合、

a)アマゾン売上:約7300億円
b)うちマーケットプレイス売上:約657億円(aの9%)
c)直販の売上:6643億円(a-b)


7300億円のうち、657億円が「マーケットプレイスによる手数料収入」となります。

次に、アマゾンのサイトで開示されているマーケットプレイス手数料から、料率を10%と仮定すると

d)マーケットプレイス流通総額:6570億円(dの10%がbとなる)


となり、cとdを足すと流通総額になります。

e)アマゾン流通総額:1兆3213億円(c+d)


あくまで素人の試算ですので責任は持てませんが、計算上ではアマゾンの日本流通総額は約1.3兆円で楽天とほぼ同規模という結果になりました。

ただし、報道されている「アマゾンの日本売上高は7300億円」という数字は、公表された売上高の78億ドルを現在の為替レートで計算したものなので、2012年の相場を鑑みると実際は「6200〜6300億円」という事になり(1ドル80円程度)ます。

それを踏まえた場合のアマゾン流通総額は1.1兆円程度となります。

楽天の方が流通総額は上回っているが、近い規模になっている可能性アリという試算結果でした。

なお、試算の変動要素としては「マーケットプレスの全体売上に占める割合」と「手数料率」ですが、
このうち後者はこちらの通り8%〜15%の範囲なので、大きなブレは無さそう。

一方、前者は米国での推計値を当てはめている(全体売上の9%)ものの、国内ではもう少し割合が低いかもしれませんので、この割合によってブレる可能性があります。
(ちなみに全体売上の5%とした場合の流通総額は約9100億円です。)

いずれにせよ、楽天とアマゾンの流通総額は同規模もしくはそれに近い数値かもしれない、という可能性(あくまで)が割と具体的に示せたかなと思います。もう一度言いますが、素人試算なので間違っていたらごめんなさい。。

Pocket

Sponsored Link

Facebookページに「いいね!」して最新記事をチェック

2 comments

  1. Pingback: 今日のキニナル(2013/02/21)

  2. Pingback: ●子どもの読書活動の実態とその影響・効果に関する調査研究 報告書【概要】 | 詩想舎の情報note

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>