【2017年動画ビジネスの行方】女性向けメディアの連続起業家、HowTwo!龍川氏に聞く分散型メディアの今後

Pocket

2017年に入り、ますます盛り上がりを見せる動画関連ビジネス。
その展望や可能性を追うべく、この連載「2017年動画ビジネスの行方」では、動画関連スタートアップのキーマンに直接お話を伺っている。

前回は、動画制作事業を中心に展開する株式会社LOCUSの瀧社長にお話を伺ったが、

【2017年動画ビジネスの行方 その1】動画制作LOCUSの代表、瀧氏に聞きました
http://cybertimes.info/marketing/movie/movie2017-locus/


今回は2016年に飛躍的な成長を遂げ注目を集める「分散型動画」をテーマとして取り上げたい。

登場頂くのは、女性向けメディア「4MEEE」をエニグモ社に売却し、ロケットベンチャーの社長を続けながら、新たに立ち上げた女性向け分散型動画メディア「HowTwo!」を急成長させている龍川代表だ。

 【2017年動画ビジネスの行方】女性向けメディアの連続起業家、HowTwo!龍川氏に聞く分散型メディアの今後

HowTwo株式会社
代表取締役 龍川 誠
2013年 12月 ロケットベンチャー株式会社を設立。
業界大手の女性向けメディア「4MEEE」「4yuuu!」を展開。公式キュレーターとして活躍するAKB48高橋みなみさんやモデルの吉川ひなのさん、道端ジェシカさん、過去には小嶋陽菜さんや紗栄子さんをはじめ、独自のネットワークを活用し、有名芸能人やモデル・人気インフルエンサーなど300名を超えるキュレーターが、日々両メディアで記事執筆を行っている。
2015年2月 ファッション通販サイト『BUYMA』(バイマ) を運営する株式会社エニグモにロケットベンチャー株式会社を売却。2016年4月 HowTwo株式会社を設立。‘キレイがみつかるハウトゥー動画’をコンセプトに女性向け動画メディア「HowTwo!」を展開。


再生回数1億回を突破した動画メディアHowTwo!

柴田「それではまず、HowTwo!のサービス内容について教えてください」

龍川「ハウトゥーを簡単に言うと、可愛くなりたい女性のための動画メディアです。ファッション、ヘアやメイクといったビューティ系のハウトゥー動画を配信しており、乃木坂46の白石麻衣さんをはじめ、有名なインスタグラマーやモデルを起用しています。2016年6月にリリースしたばかりのサービスですが、既に動画再生回数が1億回を突破しています。また、Facebookページのファン数も100万人を超えました。」

 【2017年動画ビジネスの行方】女性向けメディアの連続起業家、HowTwo!龍川氏に聞く分散型メディアの今後

柴田「すごいなーと思って見てましたよ。それにしても驚異的な伸びっぷりですね。動画自体、非常に面白くて分かりやすいクリエイティブだなと感じます。」

龍川「共同創業者の越塚麻未とともに、かなり細部までディレクションを行い、非常にこだわって運用しています。質を重視し、現状では1日に2〜3本の動画を制作しています。また、人気インフルエンサーがそもそも弊社の社員になっていて、レギュラーモデルとして出演することで認知度を高めています。」

柴田「ちなみに最初に動画を30秒に設定したのはどういう理由からですか?」

龍川「我々は動画の視聴完了率を重要指標に設定していますが、試行錯誤の結果として30秒という長さが最も視聴完了率が高かったからですね。今では動画内容やプラットフォームによって少し長さを変えていますが、基本的には30秒動画というコンセプトです。」

もう1つの指標としては、エンゲージメントもかなり重視して運営しています。ユーザーの反応をとにかくよく検証するようにしていますね。動画視聴に対するアクションやクリック後のデータはもちろんですが、ユーザーのリアルな声をよく聞くようにしています。」

柴田「人気のある動画テーマや、拡散されるクリエイティブのコツなどはありますか」

龍川「拡散されるためには、やはり共感されることと、動画を見た後に実際に何か行動したくなることかなと思います。それから出演するモデルも重要ですし、内容との相性もすごく大事ですね。」

4MEEEをバイアウトした後、HowTwo!を創業した経緯

柴田「女性向けメディアを運営するロケットベンチャーを創業されて、1年2ヶ月という短期間でエニグモ社へバイアウトされた訳ですが、HowTwo!はロケットベンチャーの事業では無く、新たに起業されたという事なんですよね?」

龍川「そうです。別資本で運営しています。SBIインベストメント社等からご出資を頂いています。」

〜時価総額10億円超の評価で資金調達〜女性向け “30秒動画サービス”「HowTwo!」上場企業数社が参画
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000020065.html


柴田「4MEEEではキュレーション、HowTwo!では動画と、一貫して女性をターゲットとしたメディア事業を行なっていますね。」

龍川「女性の“可愛くなりたい”という願いを応援したい、可愛い女性をもっと増やしたい、という思いがとにかく強いんです。街行く女性がみんな可愛くなったら、きっと世界中が平和になると思いませんか?

柴田「…はい、思います(笑)」

龍川「それで、世界中の女性に可愛くなるための情報を届けたいと思って。エニグモ社に売却したのは、バイマが世界中の商品を買えるサービスだからです。メディアを軸とした越境EC事業をやりたいと立ち上げ当初から思っていました。それを実現するためには、バイマとご一緒させて頂くのが良いと判断しました。現在も継続してロケットベンチャーの代表を務めており、二社の社長を兼任している状態です。」

柴田「売却後、動画事業へ挑戦された理由は?」

龍川「動画は非言語コミュニケーションなので、記事コンテンツよりも世界中に伝わりやすいと考えました。“可愛くなる方法”を伝えるという点では、動画の方が親和性が高いと思います。なので、実は4MEEEを売却する前から動画に挑戦したいと考えていたんです。ただ4MEEEはテキストコンテンツのメディアとして成立していますので、別の形態で始めようと。」

柴田「なるほど。では既に海外向けの配信も行われているんですか?」」

龍川「そうですね。現状では国内ユーザーがやはり多いですが、既に中国と台湾にそれぞれ専用のメディアを立ち上げて運用しており、さらにタイやインドネシアなど海外ユーザーにもよく見られていますよ。」

分散型メディアについて

柴田「ところで、市場的にはHowTwo!は分散型動画メディア、というサービスカテゴリに分類されるかと思いますが、ご自身もそういう認識ですか?」

龍川「カテゴリとかの呼び方はあまり気にしたことはないですね(笑)」

柴田「えっ…そうなんですね(笑)」

龍川「私は、インターネットのメディアである限り、結局はブランドビジネスだと思っています。ビジネスが属する種類よりも、いかに多くの女性に認知され、本質的に幸せにしていけるかが大事かなと。」

柴田「では分散型メディアを運営する各社についてはどう見ていますか?」

龍川「DELISH KITCHENやクラシル等の料理動画は、ほんとに良いですね。サービス設計もコンテンツも素晴らしいです。なんなら、僕らもはじめから料理をやればよかったと思っているくらいです(笑)

柴田「えー(笑)」

龍川「はい(笑)まあ、それは冗談としても、クリエイティブが良いのはもちろん、料理カテゴリはクライアントも多いですし、コンテンツ自体が長持ちするからアーカイブ性が高いし、料理をする人みんながターゲットになるし、純粋にただ見ていても面白いから羨ましいですね。それから・・(以後省略ww)」

柴田「よく伝わりました(笑)では、女性カテゴリについてはどうですか?やはりCチャンネルは意識されていますか?」

龍川「Cチャンネルは…もちろんいつも見ていますよ!ただ、女性向け動画といっても実際は細かくセグメントされていて、よく見ると内容も全然違います。しっかり自分たちの強みをいかして、やりたいことを実現していけば必然的にそれぞれの異なる方向にサービスが成長していくと思っています。」

柴田「なるほど。では次に、マネタイズについてお聞きしたいと思います。現状ではネイティブ動画広告がメインですよね?」

龍川「はい、HowTwo!では有名タレントやインフルエンサーを起用したネイティブ広告を展開しています。商品やサービスのPRなどで利用して頂いています。」

柴田「広告料金はどのくらいで、売れ行きはいかがですか?また、クライアントはどんな指標で広告効果の良し悪しを判断されていますか?」

龍川「キャスティングの内容にもよりますが、通常一本100万〜300万円ぐらいで販売しています。最初はクライアント様や代理店様にご認識いただくまでに少し時間がかかりましたが、お陰様で今は多くのお問い合わせと実績を出せるようになりました。広告の判断指標は、ダイレクト系の場合は送客数やコンバージョン数で、ブランドの認知力拡大を狙う場合は再生数と視聴完了率になります。広告効果を最優先して企画・制作しており、最近は想定以上にリピートに繋がっています。」

柴田「分散型動画の各プレイヤーに共通する流れだと思いますが、マネタイズを強化するにあたって、 SNS上でのフロー型の拡散だけでなく、アプリでのストック化を狙っていくことが大事になるという認識で良いでしょうか?」

龍川「はい。アプリは非常に大事だと考えています。ポイントは、高品質な動画をいかにストックしていけるかですね。ただ動画制作数を追い求めるだけでなく、品質にもこだわります。当社ではSNSで配信する動画とアプリに配信する動画はそれぞれ別々のバージョンで制作しています。」

柴田「分散型動画の次のマネタイズ手法として、コマースに注目しています。ただ一方で、動画ではモノが売れないとよく聞きますが。」

龍川「当然動画ECは積極的に行なっていきます。HowTwo!では商品紹介動画のフォーマットをこれまで半年間、制作配信してきました。その中で、モノが売れる仕組みや動画ECとの相性が良い商品などノウハウがかなりたまっていますので、今後はそれを活用してコマースでのマネタイズを図っていきます。」

柴田「それは気になりますね。ちなみに私も今まさに、タイを中心とした東南アジア向けの越境ECサービスを立ち上げているところです。想定しているのは、海外インフルエンサーを活用したLIVEコマース。龍川さんはLIVEに関してはどう考えていますか?国内でもLIVE配信のプレイヤーが増えていますし、Facebookも相当強化しています。」

龍川「EC動画のLIVE配信は中国を中心に海外では主流となっていて、販売面の成功事例も多く、とても可能性を感じています。また、タイは東南アジアでもとくにFacebookの利用率が高く、さらに女性の美意識も高いので、タイ女性の購買力に合う商品であれば、日本発の越境ECとの相性は良いと思いますよ。さすが柴田さんですね!」

柴田「ありがとうございます(笑)なるほど、本日は非常に勉強になりました!一緒に盛り上げていきましょう!」

Pocket

Sponsored Link

Facebookページに「いいね!」して最新記事をチェック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>