【書評】社長復活(板倉雄一郎 著)

Pocket

社長失格」という本をご存知でしょうか。

1998年に発行された、ハイパーネットというベンチャー企業の栄光と挫折がリアルに描かれたロングセラーですが、その著者である板倉雄一郎氏が再び起業家として表舞台に返り咲き、注目を集めています。



スポンサーリンク




社長失格」を私が読んだのは数年前、起業家を志すならぜひ読むべしという友人の勧めがきっかけでしたが、これが非常に面白かった。
まるでジェットコースターのような波瀾万丈の展開が単純に読み物としてめちゃくちゃ面白いだけで無く、「失敗のケーススタディ」として学ぶべき点が多かった訳です。

その板倉氏が14年の期間を経て、再び起業家としての挑戦を始めた経緯やそのサービスについて詳しく語った新著「社長復活」が1月25日に発売されましたので、早速購入してみました。








「社長復活」について

 【書評】社長復活(板倉雄一郎 著)

今回の新著「社長復活」では、前半部分で板倉氏が再び起業するに至ったきっかけについて、以降ではその新しい起業の仕組みや「VoiceLink™」という声のSNSサービスについて詳しく記載されています。

私自身、「社長失格」を読んでから板倉氏の持つ先見性や論理的な思考能力に関心を抱き、Facebookのフィード購読を通して氏の発言を参考にさせて頂いていましたが、今回の著書でも描かれている「会社2.0」という新しい起業のカタチに大変興味を持ちました。



会社2.0

著者が提唱、実践する「会社2.0」というモデルは「社長失格」で描かれているハイパーネット社の倒産という経験から生まれた、従来の企業のような従業員やオフィスが存在しない新しい会社の形を指します。

雇用関係では無くパートナーとして業務委託契約を結び、報酬は貢献度に応じてストックオプションを付与する。つまり固定費としての給料やオフィス賃料が発生ない形での企業運営のため、会社が潰れるというリスクが極端に低い方法との事です。

このモデルは完全成功報酬型のため、成功を信じる人間しか集まってこない事もメリットの一つ。固定給が支払われない形態の中で果たして良いメンバーが集まるのかなと思ってしまいますが、実際は板倉氏のカリスマ性やそのビジョンに共感した凄腕のメンバーが何人もジョインされているようです。



「VoiceLink™」について

今回の再起業に至ったのは、震災の影響だったそうです。重度の鬱病になり、実家に閉じこもる生活をされたていたという著者ですが、東日本大震災をきっかけに「自分も何かしなければ」という思いが沸き上がり、安否確認で利用されたツイッターを高齢者の人たちが使いこなせているのかと疑問に感じた際に、新しいサービスのアイディアを思いついたそうです。

そのアイディアとは「声のSNS」。かつて著者が経営していたダイヤルQ2を使った電話会議サービスの現代版として、「VoiceLink™」を立ち上げられています。



 【書評】社長復活(板倉雄一郎 著)

このサービスを一言で説明すると「電話会議もできる、皆が集う場所」との事。

いくつもの会議室(ルーム)が並んでおり、様々なテーマついて利用者が会話を行うことができるサービスです。誰かの発が気に入ったら「LIKE!」を好きなタイミングで押す事ができ、それがグラフで可視化される仕組みが特徴的。写真やパワポなどの資料、YouTubeの動画なども簡単に貼付けることが可能という事です。

私も利用してみましたが、Facebookログインを採用しているサービスのため、実名で誰がどんなルームに参加しているのか、どんなテーマについて話しているのか、また盛り上がった発言が何かという部分が可視化されており、リスナーとして参加している場合は情報が見える参加型のラジオというイメージを受けました。

カカオトークなどのグループ同時通話サービスはプライベートな利用が想定されますが、「VoiceLink™」はよりパブリックな空間のため、商用利用が進むのでは無いか予想します。P2Pのサービスより音質も高いので、企業がユーザーとのエンゲージメントを構築するためのコンテンツマーケティングに利用したり、Facebookページと連携した会社説明会などの開催(遠隔地でも参加できる)に適しているのでは無いかと思いました。



本書は非常にユニークな著者の考え方が満載で、今回も一気に読み進めてしまったほど。プライベートの話も面白く、自信に満ちあふれた板倉氏の発言に起業家としての格好良さを感じます。前著「社長失格」とともに読むと一層面白いかも。非常にオススメの一冊です。

Pocket

Sponsored Link

Facebookページに「いいね!」して最新記事をチェック

1 comment

  1. Pingback: 私、社長ではなくなりました。- ワイキューブとの7435日 | CyberTimes [シバタイムス]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>