ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長

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2012年10月、持ち株会社体制へ移行したリクルート

過去には人材領域や不動産領域などで多くの著名な起業家を輩出しており、
「人材輩出企業」としても非常に有名な同社ですが、

「ネット時代」の現在もリクルート出身の起業家は活躍しているのか?

というのがズバリ今回のテーマです。



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リクルートのビジネスドメインが近年、急速に紙からwebへと移行されている中で、
脈々と培われてきたその強力な「起業家精神」のDNAは、ネット時代のいまも受け継がれているのか。

新世代の「元リク起業家」を追ってみました。

 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長


株式会社じげん 平尾丈氏(05年新卒入社)



 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長

まずは株式会社じげん代表取締役社長の平尾丈さん。
(画像参照元:株式会社じげん採用サイト)

慶應SFC在学中に複数のビジネスプランコンテンストで優勝を果たし、学生専用SNS「ダチンコ」(懐かしい!)の運営などで学生起業を経験されていますが、何と起業した会社の代表取締役をしながらリクルートに新卒で入社されたそうです。

それもすごい話ですが、リクルート側も「それでもいいよ」「リクルートを踏み台にしろ!」という対応だったそうで、さらに驚きです。そういう懐の深さは他の会社にはなかなか無い、リクルートが持つ特徴の一つですね。

 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長リクルート入社後、ドリコムとのジョイントベンチャーである
「ドリコムジェネレーティッドメディア(現じげん)」にリクルート史上最年少の出向取締役として就任され、2008年に代表取締役に就任。

2010年には両社からMBOで独立されています。

株式会社じげんが提供するサービスは「オンライン・リード・ジェネレーション」という、ネット上でクライアントの見込み顧客を獲得するwebマーケティング手法。

転職やアルバイト、自動車や不動産などのバーティカルサイトを運営し、一括見積もりなどによる見込み顧客(リード)の獲得に応じてクライアントから報酬を得るモデルです。

 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長

この分野はいわばリクルートの「領域」ですが、実はリクルートと真っ向から競合しているという訳ではありません。転職領域を例にすると、じげんにとってのクライアントは事業会社では無く、リクナビNEXT等の求人メディアだったりします。SEOなどのwebマーケティングによりユーザーを自社メディアに集客し、クライアントである複数の求人メディアに一括で見込み顧客の情報を提供しています。

業績も非常に好調の様です。2012年10月に発表された「デロイト 日本テクノロジーFast50」にて、直近3年間の売上高成長率135.2%、成長企業50社中17位にランクインされたとの事です。IPO有望株との評判もあるようで、非常に将来有望なベンチャーの1社と言えるのでは無いでしょうか。



株式会社ジーニー 工藤智昭氏(06年新卒入社)


 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長 学生時代にネット広告のベンチャーを起業していたという工藤智昭さん。卒業後、新卒で2006年にリクルートへ入社されています。

リクルートではアドネットワーク事業(ドコイク?)の立ち上げを行い、その後リクルート時代の同僚と2010年4月に株式会社ジーニーを設立。代表取締役に就任され現在に至ります。

(画像参照元:adtech-tokyo2011 オムニバス社)

 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長

ジーニーは設立から2年程にも関わらず、現在の売上高は10億超と言われており、急成長を遂げている注目のベンチャーです。

そのジーニーが提供するサービスはネット広告領域の中でも専門性の高いアドテクノロジー分野。SSPと呼ばれる、メディア側の広告収益を最大化するプラットフォームを提供しています。


私自身も前職で同領域の新規事業立ち上げ業務を経験しているので分かりますが、ここ数年でディスプレイ広告を取り巻く環境はまさに激変しています。
このSSPDSP(広告主、広告代理店向けのプラットフォーム)、RTB(リアルタイム入札)といった新たなアドテクノロジーと、それに伴う業者の乱立が「カオス」と表現されている領域です。

ちなみに下記はその状況を表した通称「カオスマップ」。(セプテーニグループの近藤さん作成)


そんな状況下において、ジーニーの「Geniee SSP」は現在、導入メディア数が約1000、広告配信数が月間約100億impに及ぶ規模に成長しており、業界からも大いに注目を浴びています。

2011年9月にベンチャーキャピタルのグローバルブレインから7,000万円を調達し、さらに2012年9月にはグリーベンチャーズから約1億円を調達。
これらの資本政策により、今後はグローバル展開を推進してくとの事。世界的なアドテク市場の伸びとともに、今後の成長が期待される有望ベンチャーですね。



株式会社nanapi 古川健介氏(2006年新卒入社)


 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長現在、月間1,000万人の利用者を抱える「nanapi」。
この大人気サービスを立ち上げたのがリクルート出身の古川健介さんです。(画像参照元:株式会社nanapi企業サイト)

学生時代から凄い実績を残されていた古川さん。19歳で学生向けコミュニティであるミルクカフェを立ち上げ、2004年にはレンタル掲示板を運営する株式会社メディアクリップの代表取締役社長に就任。
その翌年にはあのライブドアに事業を譲渡し、同社でCGM関連事業の立ち上げを担当された後に、2006年にリクルートへ入社されました。

リクルート入社後は、事業開発室で数多くの新規事業を生み出されています。
たとえば、クラウドソーシングで一般ユーザーにバナーを作成してもらい効果の高いものを最適化させていくC-teamや、人の属性情報からお店を探せるグルメ検索サイト「サグルメ」、ライフログを扱うブログウォッチャーなど。他にも様々なプロジェクトを担当されていたとの事です。

3年間の勤務を経て、2009年6月にリクルートを退職し「nanapi」を運営する株式会社ロケットスタート(現・株式会社nanapi)の代表取締役に就任されました。

 ネット時代の「リクルート出身」ベンチャー社長

「世界一のハウツーデーターベース」を目指すnanapiは、「みんなで作る暮らしのレシピ」がコンセプトのサービスです。

生活に役立つワザや恋愛ネタ、Webサービスの使い方などあらゆる「やり方」をユーザーが投稿するCGMサイトで、既に数万件のレシピが掲載されています。何か調べたい事を検索した際、nanapiに訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。

2009年9月にサービスを開始すると、約1年後の2010年11月にはグロービス・キャピタル・パートナーズから3億3000万円の資金を調達。その後も順調にサービスを拡大させ、2012年9月にはユーザー数が1000万を突破、そして爆速ヤフーとの提携も発表しました。これによりnanapiの更なる飛躍が期待されます。



リクルート出身社長の共通点

さて、これまで各分野で活躍をされているリクルート出身社長を紹介してきましたが、
この三名に共通する点としては以下の通りです。

・学生時代に起業を経験されていた
・リクルートで新規事業の立ち上げに携わり結果を残された
・リクルートでの経験を生かして起業され、事業を成長させている

恐らく将来的な起業の意志を持ってリクルートを「修行の場」として選択されたのでは無いかと思いますし、採用する側も優秀な人材を(例え短期間であっても)雇用する事で得られるメリットは大きいのでは無いでしょうか。

なお、今回ご紹介させて頂いた方々は05〜06年入社世代でしたが、「schoo」を創業した2009年入社組の森さんなど、さらに若い世代のネット起業家もリクルートから出てきているようです。



ということで、ネット時代においてもそのDNAは変わらず継承されているのでは無いかと思います。
(今回のエントリーはあくまで個人としての意見です。)


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1 comment

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